supportポンプの基礎知識
ポンプ運転中は揚水するが、
長時間ポンプを停止し、次に運転しても揚水しない
陸上用ポンプ
フート弁やチェック弁の不良で吸水管、ポンプ内の水が逆流した。
・・・ゴミ等が引っ掛り逆流する事も多い。
グランド部よりの漏水が激しく、ポンプ内の水が外部へ流出している。
・・・グランド部の調整、チェック弁使用の場合、 バイパスを少しあけます。
自吸式の場合、すぐ揚水せず、運転後、数分経過して揚水する事があります。
・・・ポンプ内に水はあるが、吸水管の水が落ちている。その原因は、吸水管のどこかに空気漏れがあるか、井戸よりガスが発生しています。
水中ポンプ
水位の低下により、始動可能最低水位より水位が低下した。
音が高い
陸上用ポンプ
吸揚程が高過ぎないか。
・・・キャビテーションを起こす。
遠心カポンプ(タービン、うず巻)で低揚程、又は仕様以上の揚程で運転していませんか。
・・・吐出口にスルース弁を取付け調整します。
直結は完全か。
詳細は<ポンプとモータの直結>の項参照
軸受(ポールベアリング)が痛んでいないか。
グリスの中にゴミや水の混入、リテーナ一切れ、ポール割れ、ポールの錆等
据付不良
ベース上でのモータのゆるみ等
詳細は<ポンプの据付>の項参照
単相運転をしていないか。
・・・停止させ再始動させてみる。
電源又はモータの1相が開路していないか調べる。
電気的負荷の不平衡はないか。
・・・電圧の不平衡
モータ内部に異物がつまっている。
羽根車に異物がつまっている。
回転部の磨耗によりガタが生じている。
ポルト、 その他のものが破損している。
揚水管、フランジのポルトが緩んでいる。
電磁接触器に、ゴミ、傷がついている。
水中用ポンプ
ポンプがキャビテーションを起こす。
水中用ポンプでもキャビテーションを起こします。
ポンプを低揚程で運転している。
汚水、 汚物用ポンプで、配管途中で普通のチェック弁がついていないか。
・・・普通のチェック弁をつけますと汚物のつまり、衝撃音の原因となります。使用する場合、 汚物用を御利用ください。
陸上用⑥~⑬参照
圧カタンク式自動運転の故障
陸上用ポンプ
運転が停止し、どこも使用しないのに圧力が下がり、運転を始め、この様な作動を繰返す。
1)フート弁、チェック弁に異物が狭まり、水が逆流する。
2)吐出管中の水漏れ(埋設の場合に多い。)や、水栓のもれ。
運転頻度が激しい。
2)圧カタンクの圧力計、圧カスイッチ等、取付部よりの空気漏れ。・・・空気の減少が激しい時。
2)アキュムレータの封入ガス圧が減少している。・・・空気を補充ください。
3)圧カスイッチ、流量スイッチが誤作動している。・・・修理ください。
スイッチの作動が悪い。
1)1階で使用する時は簡単に始動出来るが、2階で使用する時、スイッチの入りが悪い。・・・スイッチの作動範囲が低い。
特にホームポンプに多いが、圧カスイッチの作動圧力(入る時)は最上部カランの高さ(MPa{kgf/cm²}でみる、mの1/10)で考え、カランの位置が圧カスイッチの閉路圧力より0.020MPa{0.2kgf/cm²}高い場合には、入る圧力をカランの位置(MPa{kgf/cm²})よりさらに0.020MPa{0.2kgf/cm²}以上は高くしなければならない。

2)スイッチが思う様に切れない。・・・作動圧力(切れる方)がポンプの仕様以上ではありませんか。
吸揚程が増した場合とか作動圧力範囲を高めた場合には、揚程オーバーとなり、 スイッチの切れが悪くなります。
3)スイッチが入ってもモータがうなり、運転しない。
- ポンプの凍結
- ポンプ内へ異物が入った。・・・・砂、 ゴミ。
- ポンプを手で廻した時、 非常に重い。・・・直結が悪い。グランドの締過ぎ、ポンプ内部錆付、当り。
- 三相モータ使用時、接点の熔着等で完全に電流が流れず、単相運転をする。 ・・・ ヒューズが飛んでいないか、スイッチ関係(電磁接触器、配線用しゃ断器)のビスが完全に締めてあるか、ビスが緩んで単相運転を行った例があります。
- 電圧の降下・・・電圧は正常か、配線が長い時、又は配線が細い場合は抵抗が大きいので電流が充分に流れず、特に始動時に電圧の降下が著しく起動不良を起こします。
(仮配線で電話線の様な細いものを使用した例もあります。)
圧カスイッチは切れたがモータは停止しない。
1)接点の熔着
カランを開くと湯が出る事がある。これは水を高速度で撹袢すると熱を出すからである。
2)圧カスイッチ、流量スイッチを併用している場合、流量スイッチが異物等により故障している。
3)制御盤の故障・・・盤内のリレー等が故障している。
電磁開閉器
1.0kW以上の三相モータ使用時には、保護スイッチがあっても必ず電磁開閉器を併用してください。
当初は使用出来ても、圧カスイッチなどの接点の熔着は必至で、単相運転によるモータ焼損事故を生じます。
・・・保護スイッチがあっても電磁開閉器を使用した方がベターです。保護スイッチがない場合は、必ず電磁開閉器を取付けてください。
水中用ポンプ
蛇口より、 空気の混じった水が出る。
自動排気弁が作動不良となっています。・・・ゴムのつまり、傾きを点検します。
注:圧力が非常に高い場合は、自動排気弁が正常でも、蛇口より空気の混じった水が出ることがあります。
その他は陸上用ポンプの項参照
制御盤
陸上用ポンプ
過電流リレーの動作
1)電圧が低下している。・・・電力会社へ連絡する。
2)ポンプ回転部に異物をかむ。
3)回転部が磨耗、 偏心している。
4)モータの故障(内部の当たり等)
5)ターミナルビスのゆるみ等で欠相状態となっている。
6)電源側の逆相又は欠相(3Eリレーの場合)
漏電しゃ断器動作
1)ケーブルが欠損しています。
ケーブルに傷がついてないかどうか調べてください。
2)絶縁劣化
平常状態で1MΩ以上あればよい。
3)ケーブルの接続部がショートしている。
過電流リレーが動作せず、モータが焼損する場合
1)モータ内部へ水が侵入した。
巻線部に水が侵入することにより絶縁不良となる。
2)モータ側の結線ミスによる逆相運転
3Eリレーは負荷側(モータ側)の結線ミス(逆相結線)は保護しないので、 間違いのないようにしてください。
特にスターデルタ始動では始動不能となったり、単相運転になったりします。
注:サーマルリレーは逆相では作動しません。
3)屋内用制御盤を屋外で使用している。
4)電圧降下によるチャタリングが起きている。
チャタリングが発生すれば、モータが焼損するのみでなく、電磁接触器他、励磁リレーの接点が傷みます。
5)ケーブルに傷がついている。
被覆に穴があいておれば、過電流リレーに無関係に漏電します。
6)異電圧(400V、440V等)
7)落雷、火災、地震、水害、その他の天災によるもの。
水中用ポンプ
過電流リレーの動作
1)低水位リレーの動作
2)モータのスラスト軸受の磨耗(TU・TUM・KU2・KUR2・KURHの水封式の場合)
3)モータの封水不十分(TU・TUM・KU2・KUR2・KURHの水封式の場合)
4)陸上用①参照
漏電しゃ断器の動作
陸上用②参照
過電流リレーが動作せず、モータが欠損する場合
1)モータ内へ砂の侵入によるもの。
モータ内部へ砂が侵入しますと、キャンに傷がついたり、穴があいたりして、封水が巻線部に侵入して絶縁不良となります。
2)モータフレームの腐食によるもの。
フレームに貫通穴があれば、外部の水が巻線に侵入して絶縁不良となります。
3)モータが土砂で埋もれている。
水中モータは外周が流水で冷却されることを前提にして設計されていますので、モータが土砂で埋もれた場合、流水で冷却されないのでモータ自身の温度が上昇します。
4)モータが気中運転している。
5)水封式で水がモータに入っていない。
6)地上用2)~7)参照
フロート、電極棒制御の誤作動
1)フロート、電極棒のよごれ・・・異物の付着等
2)結線不良および接触不良
3)液面の波立ちが激しい。
4)クイックフロートのケーブルの作動範囲が大きすぎる。
フロートの制御幅を確認ください。
5)他メーカーのフロート又はクイックフロートを使用している。
6)フロートの接触・・・槽の壁、ポンプ、モータ、ケーブル等

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