UNDERWATER深井戸ポンプ(水中ポンプ)
深井戸ポンプ(水中ポンプ)の特徴、原理、仕組み、構造、耐用年数、価格などの情報を掲載しています。
深井戸水中ポンプとは?(特徴)
井戸から水を汲み上げるために用いる井戸ポンプには、井戸の水位やポンプの設置箇所によって様々な種類があり、主に「浅井戸ポンプ」、「深井戸ジェットポンプ」、「深井戸水中ポンプ」に分けられます。
深井戸水中ポンプは、ポンプ部を井戸水中部に設置する方式です。
井戸水の地上までの水位が8m以内の井戸に用いる浅井戸ポンプ、水位が8m〜20mまで対応可能な深井戸ポンプとは異なり、20mを超えるかなり深い井戸でも対応可能なタイプとなります。
豊富な水量を得ることが可能で、水量の多さは同出力のジェットポンプに比べて約2倍にもなります。
また、ジェットポンプは稼動時の運転音もある為、住宅密集地ではやや使いづらいポンプですが、深井戸水中ポンプの場合は運転音が全く聞こえませんので取り入れやすく、住宅密集地における真夜中でも騒音を気にすることなく使用できます。効率が良いので省エネにもなります。
さらに地上に設置する部分は非常にコンパクトな電装・制御部のみで場所をとらず、井戸から離れた場所に設置可能です。
砂あがりの多い井戸にはおすすめしませんが、極端な砂あがりでなければ砂濾器と併用でOKです。
深井戸水中ポンプの原理や仕組み(構造)
深井戸水中ポンプは地上にポンプを据え付けるのではなく、ポンプそのものを井戸水中に沈めます。
そして、ポンプから地上までの揚水管を通して押し上げるカタチになります。(カタログ等では吸上げと便宜上表現する場合もありますが)
その為、同じ深井戸ポンプでもジェット方式に比べて効率的で圧送管は必要なく、井戸配管は一本の揚水管だけで事足ります。(押し上げる為の水を送るロスがありません)
また、一般家庭用ではなく集合住宅や業務用途・非常に深い水源からの揚水であっても、適切な機器選定と適切な揚水管径を確保すれば必要な大水量を得る事もできます。(イラストA)
深井戸水中ポンプの用途
- 住宅密集地など夜間にポンプ作動音が気になる様な所にお住まいの方
- 水源が深い井戸で、ジェットポンプでは揚水量が少なく不満がある方
- 井戸とポンプ(水中ポンプの場合は地上部)の設置場所が離れている場合
深井戸水中ポンプの耐用年数
深井戸水中ポンプの寿命は水質に大きく左右されます。
井戸水に含有されている成分によっては(見た目は透明な水でも)ポンプ内にその含有物が堆積していき内部を詰まらせてしまう事があります。
ひどい場合は、揚水管の内側にもドーナツ状に堆積して内径がほとんどなくなる様なケースもあります。
鉄分・マンガン・有機物等が代表的な堆積物なのですが、鉄分が多くても長持ちしているケースもあり、なかなか事前の見極めは困難です。
私見ではありますが、鉄分と有機物が結合するとフミン質となり、これが堆積物なのでは?とも思います。
当社のこれまでの経験上、水質が問題ない場合は地上部制御系(タンク等)の部品交換等で10〜15年の耐用年数はあります。
浅い井戸に設置した場合は、インバーター制御以外のものですと減圧弁を地上部流入口手前に設けないと、タンク(アキュームレータ)の内部隔壁が損傷しやすくなります。(急激なポンプ停止によるウオーターハンマーという現象)
インバーター制御の場合は、停止時に「アイドリング運転〜ソフトに停止」をしますので、減圧弁は不要となります。
深井戸水中ポンプの価格
深井戸水中ポンプは、出力(W)が同じならばメーカー間の価格差はそれほどありません。
深井戸水中ポンプ実演動画
深井戸水中ポンプの実演動画をご紹介します。
映像内の水中ポンプは当社仮設用で古いものの為、ちょっと傷んでいます。
水中ポンプは呼称通り、モーター・ポンプ一体の個体を井戸水中に沈めて使用します。地上には制御部だけを置く事になります。
それにより、モーター回転音が聞こえず無音となります。
深井戸ジェットポンプの限界深さよりも更に深い水源から揚水でき、同じ深さならより多くの水量を確保できます。
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