取手市は、茨城県の南端に位置する地域です。県庁所在地の水戸市までは約70km、東京都心までは約40kmとなる県南部の玄関口であり、利根川と小貝川に囲まれていて多くの緑にも恵まれています。千葉県と隣り合う地域で、我孫子市や柏市とも近いことが特徴です。

JR常磐線や関東鉄道常総線の駅を中心に市街地が広がっており、主要駅となる「取手駅」から上野駅まで電車でおよそ35分、品川駅まではおよそ50分と東京へのアクセスも便利で、ベッドタウンとしても人気があります。
主要道路は国道6号、国道294号、高速道路はつくばみらい市の常磐自動車道谷和原ICが利用できます。
通勤・通学客を中心に多くの人が利用している取手駅周辺には、駅直結のショッピングモール「アトレ取手」をはじめとする商業施設が充実しています。
また市内にはホームセンター「ケーヨーデイツー」や家電量販店「ケーズデンキ」、食品スーパーといった大型のロードサイド店も点在しているので便利です。

観光スポットとしては、茨城県指定有形文化財の「長禅寺三世堂」や国指定重要文化財の「龍禅寺三仏堂」がよく知られています。さらに工場見学が人気の「キリンビール取手工場」、「とりで利根川大花火」の会場になっている「取手緑地運動公園」など、取手市を訪れたらぜひ立ち寄りたいスポットが数多くあります。
また東京芸術大学の取手キャンパスがあることから芸術文化活動も盛んな地域で、取手アートプロジェクト（TAP）が有名です。市内の様々な場所でアート作品が展示され、市民や観光客にアートに触れる機会を提供しています。
「取手市民会館」では、コンサートや演劇などの文化イベントが定期的に開催されており、地域の文化活動を支えています。

長禅寺三世堂

取手駅東口から徒歩およそ6分のところにある「長禅寺三世堂」は、県南の紫陽花や桜の名所の一つで知られる長禅寺の境内にあります。平将門の祈願寺として創建された歴史的な価値を持つ寺院で、三世堂は茨城県指定文化財に登録されています。
この堂は外観は2層、内部は3層の「さざえ堂」と呼ばれる形式になっており、上りと下りで専用階段があるので参拝者が交差せずに周ることができます。さざえ堂は群馬県太田市の「曹源寺」、埼玉県本庄市の「成身院」など全国で5棟しか残っていない大変な貴重な建物です。合計百体の観音像からあることから「百観音堂」とも呼ばれています。
なお普段は一般公開されておらず、例年4月18日に特別公開を行なっているので、訪れる際は最新情報を確認しておきましょう。

龍禅寺三仏堂

取手市内で唯一の国指定重要文化財となっている「龍禅寺三仏堂」は、 地域の歴史と文化を感じられるスポットです。三仏堂の由来にもなった釈迦如来、阿弥陀如来、弥勒菩薩の三体の仏像が安置されており、美しい彫刻と静かで落ち着いた雰囲気が魅力的で、訪れる人に心の安らぎを与えてくれます。
中世から近世にかけての建築の流れを知る上で貴重な遺構で、昭和60年から61年にかけて解体修理が行われ、創建当時の姿に復元されました。歴史的文化財として価値が高く、平将門は三仏堂で生まれたとも伝えられています。
周囲には四季折々の自然が広がり、散策しながらのんびりと過ごすのにぴったりの観光スポットです。取手駅からは車でおよそ10分のところにあり、気軽に立ち寄れる雰囲気なのでぜひ訪れてみてはいかがでしょうか？

キリンビール取手工場

取手駅から車でおよそ5分のところにある「キリンビール取手工場」は、ビール製造の裏側を見学できる人気の観光スポットです。キリンビールの中でも最大規模の製造拠点となっています。
この工場では、事前予約制で製造工程を詳しく学べるツアーが用意されており、麦芽の香りやホップの苦味を体験しながら、ビールがどのように作られるかを楽しみながら知ることができます。見学ツアーの最後には、新鮮なビールの試飲ができるのも大きな魅力です。工場内にはビールに関連する展示が充実しており、ビール好きにはたまらない場所です。
また家族連れでも楽しめる工場見学となっており、ビールの歴史や製造技術について知ることができます。
ショップではここでしか買えない限定品のお菓子やグッズも購入できるので、お土産にもぴったりです。気軽に訪れて、ビールの奥深さを体感できるスポットです。

取手緑地運動公園

利根川沿いにある「取手緑地運動公園」は、広大な敷地と多彩なスポーツ施設を備えた憩いの場です。豊かな自然環境が魅力で、ランニングやウォーキングをしながら風景を楽しむのに最適なコースが整備されています。
主なスポーツ施設は、野球場、テニスコート、サッカー場などがあり、多種多様な競技を楽しむことができます。広々とした空間で思い切り体を動かせる、取手市を代表するアウトドアスポットです。
バーベキュー広場も園内に整備されているので、週末には家族連れやスポーツ愛好者が集まり、リラックスした時間を過ごしています。
また約1万発の花火が取手の夏を彩る「とりで利根川大花火」をはじめ、季節ごとに開催されるイベントや大会も見どころの一つで、地域の交流の場としても重要な役割を果たしています。

アトレ取手

JR取手駅に直結しているショッピングモール「アトレ取手」は、日常の買い物からファッション、飲食まで多彩な店舗が揃う便利なスポットです。
1階から5階までのフロアには、食品スーパー「Tマルシェ」や「わくわく広場」、「成城石井」、ドラッグストア「マツモトキヨシ」や100円ショップ「キャンドゥ」、「くまざわ書店」といった店舗が出店しています。
「サイゼリヤ」や「ロッテリア」、「スターバックスコーヒー」や「珈琲館」などのカフェやレストランも充実しており、友人とのランチや家族での食事にも最適です。
頻繁に開催されるイベントやセールも見逃せません。地域住民だけでなく、ビジネスパーソンや観光客にも利用される、取手市の生活と文化のハブです。

そしてアトレ取手には、東京芸術大学と取手市、JR東日本とアトレが連携している文化交流施設「たいけん美じゅつ場 VIVA」があり、取手エリアの新たな魅力を楽しめるスポットとして人気を博しています。
東京芸術大学の貴重な作品収蔵庫やオープンアーカイブ、工作室、アートギャラリー、ラーニングルーム、さらにゆっくりくつろげる「VIVAパーク」といったスペースが設けられていて、様々な興味を持つ方々が集まる場として多くの人が行き交っています。

リボンとりで

取手駅西口デッキ直結の「リボンとりで」は、取手市の玄関口の一つとして多くの人で賑わう地域密着型ショッピングセンターです。
施設内には、食品スーパー「西友」や100円ショップ「ダイソー」のほか、日用品からファッションまで幅広く揃っており、ゲームコーナー「GiGO」やパチンコ＆スロット店「ガーデン」などのテナントがあります。またカフェ＆手作り雑貨の「PONY'S CAFE」では気軽に食事が楽しめます。
ほかにも、レンタルオフィスやシェアスペース、市役所窓口や金融機関、ハローワーク、歯科医院や学習塾、幼児教室やリラクゼーションなど生活に便利な施設が集まっており、地域住民の暮らしに欠かせないスポットです。

このように取手市には、人気の観光スポットや買い物に便利な商業施設が充実していますので、周辺を訪れた際はぜひ立ち寄ってみてください。