気温が低下する季節。冷えたお布団を心地よく温めてくれるのが、「湯たんぽ」です。
はるか昔から親しまれてきた伝統的な暖房器具ですが、近年さまざまなタイプが登場していることをご存知ですか?
今回は湯たんぽの特徴やメリットとともに、新しい湯たんぽについてご紹介します。

湯たんぽを使う4つのメリット

暖房器具にはさまざまな種類がありますが、湯たんぽには、ほかの器具にはないメリットがありますので早速見ていきましょう。

1.肌や空気を乾燥させない

風を出さずに、じんわりと周囲を温めてくれる湯たんぽは、肌や空気を乾燥させません。
たとえばエアコンは部屋全体を素早く温めてくれるものの、乾燥により皮膚に負担をかける可能性も。
高齢者や幼い子ども、敏感肌で悩んでいる人の中には、皮膚のカサカサやかゆみに悩まされてしまう恐れもあるでしょう。
湯たんぽであれば、こうしたリスクはありません。
心地よいぬくもりを感じつつ、皮膚を健やかに保ちやすいでしょう。

2.購入費用もランニングコストもリーズナブル

一度購入すれば、何度も繰り返し使えるのが湯たんぽの特徴です。
電気やガス、灯油を使う暖房器具と比較して、安く使用できるでしょう。
製品そのものを、リーズナブルに購入できるのも魅力。経済的な負担も少なくて済むでしょう。

3.火事の心配がない

電気やガスを使った暖房器具で無視できないのが、火事リスクです。
中にお湯を入れて使う湯たんぽなら、たとえ片付けを忘れたとしても、中身が冷めるだけ。
火事の心配はありません。一人暮らし世帯でも安心して使用できます。

4.臨機応変に使用できる

電源なしで使える湯たんぽは、持ち運びも自由です。
アウトドアでも活躍してくれるでしょう。
また「足先のみを温めたい」といった、細かなニーズにも対応可能。
さまざまな場面で便利に使えます。

湯たんぽの種類に注目してみよう

エコで環境に優しい暖房器具として、注目を集める湯たんぽ。近年、さまざまな種類が登場しています。
それぞれの違いに注目して、ぴったりなアイテムを選んでみてください。

お湯を入れて使うタイプ

陶器や金属、プラスチック製の容器の中にお湯を入れて使う、伝統的なタイプです。
電気をまったく必要としないため、アウトドアや停電中でも利用しやすいというメリットがあります。
湯たんぽに使われている素材によって熱伝導率や扱いやすさに違いがあるため、自分に合ったものを選択しましょう。
持ち運びしやすいものならプラスチックが、素早くあたためたいなら金属製がおすすめ。
金属製を選ぶ場合、さびやすい点にだけは注意してください。

レンジで温めて使うタイプ

より手軽に使える湯たんぽとして、近年人気を集めているのが電子レンジで温めるタイプです。
一般的な湯たんぽは、使うたびにお湯を入れる必要があります。
レンジで温める湯たんぽなら、お湯の代わりに保温材が詰められています。
電子レンジでチンするだけで、一定時間温かさをキープしてくれるでしょう。
保温時間は、保温材として使われている素材によっても異なります。
「できるだけ長く使いたい」と思う場合は、保温時間をよく確かめた上で購入するのがおすすめです。

充電して使うタイプ

湯たんぽの中には、コンセントから充電して使うタイプもあります。
中身の液体を電気の力であたためて、一定期間ぬくもりをキープできる仕組みです。
「お湯を入れる必要がない」「電子レンジがなくても使える」といったメリットがある一方で、温められる温度には限界があります。
また充電したまま使用すると、過充電による発火の恐れがあることも、頭に入れておきましょう。

湯たんぽを使うときの注意点は?

エコで便利な湯たんぽですが、使うときにはいくつか注意点もあります。
主な2つのポイントを紹介するので、こちらもチェックしてみてください。

1.お湯を入れるときのやけどに注意

お湯を入れて使うタイプの湯たんぽは、準備しているタイミングでやけどをしてしまう恐れがあります。
お湯を注ぐときには、周囲に人がいないことを確認しましょう。あふれないよう、少しずつ注意しながら注いでいきます。
お湯は必ず、キャップの口元まで入れてください。量が少ないと、内部の気圧の影響で思わぬトラブルが発生してしまう恐れがあります。

2.使用中の低温やけどに注意

ほんのりじんわり身体を温めてくれる湯たんぽですが、長時間使い続けると低温やけどの恐れがあります。
普通のやけどとは違って、本人にも自覚がないまま進行してしまうのが低温やけどの特徴です。異常を感じたら、すぐに使用を中止しましょう。
特に低温やけどのリスクが高いのは、金属製の湯たんぽです。
厚手のカバーをしっかりとかけて使うのはもちろんですが、「皮膚に当てて使わない(布団を温めたあとは出す)」「同じ部位への長時間の接触を避ける」といった工夫も取り入れてみてください。

寒い日には湯たんぽのぬくもりに癒されてみて

ポカポカじんわり、お湯のぬくもりを感じられるのが、湯たんぽの魅力です。そのほかの暖房器具にはない心地よさに、心までリラックスできるでしょう。
環境に優しく、経済的なメリットも多い湯たんぽ。素材や温め方にも注目して、ぴったりなアイテムを選んでみてはいかがでしょうか。