近年、「海洋深層水」が健康や美容によいといわれ、注目を集めています。
海洋深層水というと、海底などの深い海の水というイメージを持つ方は多いと思いますが、具体的にどんなお水なのでしょうか？

今回は、海洋深層水の特徴や効果について調べてみました。

海洋深層水とは

「海洋深層水」とは、海中の水深200mより深いところで採れる水を指します。
海水は、一般的に海面に近い水深200mまでの海水を表層水、水深200mより深い海水を深層水と呼んでいます。

海洋深層水は海面に近い表層水とは異なり、太陽の光が届かないため植物プランクトンが光合成によって繁殖せず、人間の環境汚染による影響も少ないため、安定した状態の水質が保たれています。

海洋深層水の特徴

海面に近い表層水に比べ水質が安定している海洋深層水には、以下のような特徴があります。

表層水に比べて水温が低い

海洋深層水は冬場に冷却された表層水が沈んでくるため、水温が低くなっています。
また、太陽の光に温められやすい表層水と比べ、水深が深くなるほど低い水温が年間を通して保たれています。

ミネラル分が豊富

表層水にいる植物プランクトンは太陽の光によって光合成するときに、カルシウムやマグネシウムなどの栄養素を含んだ水中のミネラル分を使用してしまいます。
一方、海洋深層水は太陽の光が届かないため植物プランクトンの光合成が行なわれず、ミネラル分を豊富に含んだまま水質が保たれます。

細菌などに汚染されていない

海洋深層水は、海面の表層水や川などの陸上の水よりも清浄性が非常に高い水だといわれています。
表層水や陸上の水に比べて、産業排水や生活排水などの環境を汚染する物質を含む恐れが少なく、有害な細菌や病原菌なども少ないのが大きな特徴です。

海洋深層水はこれらの特徴が安定して保たれているため、常にキレイでミネラル分が豊富な水質を保持しています。

海洋深層水の健康や美容への効果

ミネラル分を豊富に含む海洋深層水は健康や美容への効果が期待され、塩分などを取り除き飲料水や化粧品として販売されています。

海洋深層水の主な効果は、血流をよくする作用や血圧の降下、肝機能の改善などが挙げられています。また、体の血流が悪いと肌のトラブルも起こりやすいため、血流をよくすることで美容にも効果があります。
さらに、腸内環境の改善にも効果があり、便秘の解消やピロリ菌の増殖の予防にもなるといわれています。

しかし、海洋深層水のどの成分が何に対して有効にはたらいているのかは明らかになっておらず、海洋深層水の商品を出すときは効果を記載してはならないことになっています。

そのため、現段階では「ミネラル分を豊富に含んだお水」として考えておきましょう。

海洋深層水でリラックス

海洋深層水は、飲料水や化粧品のほかに「タラソテラピー」というフランス発祥の海洋療法にも活用されています。

タラソテラピーは水の浮力や圧力を利用して、マッサージや水中運動を行なう療法です。
海洋深層水を温めて使用すると筋肉がほぐれやすく、血行がよくなり、リラックス効果も高いといわれています。

近年では、エステサロンやリラクゼーション施設などで取り入れられており、日々の疲れやストレスを癒せるとして人気が高まっています。

まとめ

海洋深層水の特徴や効果がお分かりいただけたのではないでしょうか。

ミネラル分を豊富に含んだ海洋深層水の飲料水や化粧品はさまざまな種類のものが販売されていますので、お気に入りを探してみましょう。
また、最近ではウォーターサーバーでも海洋深層水を気軽に飲むことができますので、ご自宅で取り入れてみるのもよいかもしれませんね。