「富士山の水」で知名度が高いバナジウム水。「健康に良いミネラルウォーター」として、気になっている人も多いのではないでしょうか。
とはいえ、名前だけは知っていても、具体的にどういった特徴を持つ水なのかはわからないもの。

そこで今回はバナジウム水の特徴や効果、飲む際の注意点など、基礎知識をまとめます。

そもそもバナジウムとは?

バナジウムとは、ミネラルの一種です。
水の働きが長い年月の中で作り上げた堆積岩層のほか、マグマが急速に冷えてできた花崗岩、水が溜まっている場所や土、植物などに含まれています。
海藻類や貝類にも豊富に含まれるミネラルとしても知られています。
そんなバナジウムが多く溶け込んでいるのが、バナジウム水です。

バナジウムは決して珍しいミネラルではありませんが、バナジウムが溶け込んだ状態の天然水を採水できる地域はごく限られています。
日本においては、富士山周辺が主な採水地です。
だからこそ、「バナジウム水=富士山の水」として認知されているというわけです。

バナジウム水を飲むことで期待できる効果とは?

バナジウム水を飲むことで得られる効果は、まだはっきりとわかっていません。
研究段階であり、人体に対する確かな効果として認められているわけではないのです。

まだ実証されてはいないものの、インスリンと同じように血糖値を抑制する効果や、動脈硬化リスクを低減する効果が期待できるとして、研究が進められています。
このほかにも、便秘の改善やむくみ予防、ダイエット効果など、女性にうれしい効果も注目されています。
効果がはっきりしていないとはいえ、普段飲む水をバナジウム水へと変えるだけでさまざまな効果が期待できるのであれば、「ぜひ飲んでみたい」と思う方も多いのではないでしょうか。

バナジウム水を飲む際の注意点

注目度が高まっているバナジウム水ですが、実際に摂取する際にはいくつか注意点もあります。
3つのポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

1日当たりの摂取上限量を意識する

最初にお伝えしたとおり、バナジウムはミネラルの一種です。
どんな栄養素にもいえることですが、過剰摂取にはリスクもあります。
バナジウムの場合、研究途中でもあり、「過剰摂取した場合の人体への影響がまだはっきりわかっていない」という事情があります。

日本においては、バナジウムの摂取上限は特に定められていません。
一方でアメリカにおいては、食事摂取基準で「成人の上限摂取量は1日当たり1.8mg」と設定されています。
ぜひこちらを意識してみてください。

実際には、バナジウム水だけを飲んで上限摂取量を超える恐れはほぼないといわれています。
とはいえ、バナジウムは牛乳や卵、わかめや貝類などにも多く含まれています。
食生活全体で過剰摂取にならないよう意識してみてください。

血糖値が大幅に低下するリスクがある

先ほどもお伝えしたとおり、まだはっきりとはわかっていないものの、バナジウムには血糖値の上昇を抑制する効果があるのではといわれています。
このため、バナジウムを大量に摂取すると、血糖値が大幅に低下する恐れがあります。
糖尿病の治療のため服薬している人は、特に注意が必要です。摂取する前に医師に相談してください。

腹痛や下痢を引き起こす可能性がある

ミネラルを豊富に含むバナジウム水を一度に大量に飲むと、腹痛や下痢を引き起こす可能性があります。
どの程度で影響が出るのかは、体質によっても異なるもの。
自分の場合はどうなのか、慣れるまでは様子を見ながら飲むのがおすすめです。

また子どもの場合、大人と比較して胃腸が十分に発達していません。
水に含まれるミネラルが負担になってしまう恐れもあるため、乳幼児には与えないようにしましょう。

腹痛や下痢といったトラブルを予防するためには、バナジウム水を常温で飲むのがおすすめです。
胃腸への負担を軽減できます。

ダイエット中の方におすすめ

バナジウム水は、ダイエット中の方に特におすすめです。
食前にコップ1杯のバナジウム水を飲めば、食事中の血糖値の急激な上昇を抑えられる可能性があります。
太りにくくする効果が期待できるでしょう。

先ほどもお伝えしたとおり、便秘解消によるデトックス効果や、むくみ解消効果も期待できます。
特におすすめなのは、就寝前にバナジウム水を飲む方法です。
むくみが出やすい時間帯に積極的に摂取して老廃物の排出を促すことで、身体の内側からの「すっきり」を目指せるのではないでしょうか。

ただし、バナジウム水を飲んだからといって、すぐに体重を減らせるわけではありません。
適度な運動やバランスの良い食生活と組み合わせつつ、バナジウム水を適量で継続摂取していくのがおすすめです。

バナジウム水の特徴を知った上で取り入れてみよう

バナジウム水の特徴を知った上で取り入れてみよう
スーパーの店頭やネットショップでも見かける機会が多い、バナジウム水。
「富士山周辺の限られたエリアでしか採水できない」と聞くと、その特別感に惹かれる方も多いのではないでしょうか。
バナジウム水を飲むことで得られるメリットは、少なくないといわれています。その特徴を知った上で、自身の生活に上手に取り入れてみてください。
おいしいミネラルウォーターで、より健康的な生活を目指してみませんか。