近年、美容や健康への効果が期待され人気を博している「炭酸水」。
さまざまなメーカーから販売され、スーパーやコンビニなどで見かけることが多い炭酸水ですが、福島県に天然の炭酸水が出る井戸があることをご存知でしょうか?なぜ、この井戸では天然の炭酸水が出るのでしょうか?

今回は、天然炭酸水が出る貴重な井戸についてご紹介します。

天然炭酸水が湧き出る「大塩天然炭酸水井戸」

日本国内でも珍しい天然炭酸水が出る井戸は、炭酸温泉地として知られる福島県の奥会津金山町にあります。「大塩天然炭酸水井戸」と呼ばれ、地元住民を中心に多くの人々から親しまれています。

豊かな自然に囲まれ、大きな看板で「炭酸水」と書かれた大塩天然炭酸水井戸では、誰でも自由に炭酸水を飲むことができ、用意されているヤカンで汲み取って楽しめます。また、持参したペットボトルなどに入れて持ち帰ることも可能です。
しかし、天然炭酸水が出る井戸は二酸化炭素濃度が高く、不用意に井戸内を覗き込んで二酸化炭素を大量に吸い込むと危険ですので、万が一の事故を防ぐためにも避けましょう。

この井戸から汲める天然炭酸水は、微炭酸で飲みやすく、ほのかな甘味と若干の鉄分の味が感じられ、ほどよく口の中で炭酸特有のパチパチとした感覚が楽しめます。
また、夏場は水位が下がって鉄分が濃くなり飲みにくくなるそうですので、時期を見計らって訪れるとよいでしょう。

明治時代から始まった天然炭酸水の製品化

「大塩天然炭酸水井戸」で湧き出ている天然の炭酸水は、実は製品化もされています。

大塩天然炭酸水の歴史は明治時代から始まったとされており、瓶詰めにして一度製品化され、ドイツをはじめとするヨーロッパに輸出していました。
しかし、当時は現在のように交通手段が発達しておらず、高い輸送費などを理由に休業となってしまいました。
そして時は経ち、2004年になると製水工場が建設され、約100年ぶりに大塩天然炭酸水のボトル販売が復活したのです。

現在では、大塩天然炭酸水はお土産としてはもちろん、通信販売でも手に入れることができますので、遠方で現地を訪れるのは難しいという方でも気軽に天然炭酸水の味が楽しめます。
また、時期によって味が変動する大塩天然炭酸水井戸とは異なり、販売用に加工されていますのでさらに飲みやすくなっています。

通常の炭酸水と天然炭酸水の違いとは?

通常の炭酸水と天然炭酸水の違いとは?
現在さまざまなメーカーから販売されている炭酸水は、胃腸の動きが活発になり、疲労回復やダイエット、美肌や美髪に効果があるといわれていますが、天然の炭酸水とはどのような違いがあるのでしょうか?

通常、スーパーやコンビニなどで見かけることが多い一般的な炭酸水は、製造過程で人工的に炭酸ガス(二酸化炭素)が注入されており、個人差がありますが炭酸が強く感じられて苦手という方もいらっしゃいます。
一方で、天然の炭酸水は自然に発生した炭酸ガスが溶け込んでいるので一般的な炭酸水と比べると口当たりがよく、やさしい味わいで飲みやすくなっています。

そのため、炭酸水に美容や健康への効果があるのは知っているけれど、炭酸が強くて飲むのはこれまで苦手だったという方でも、気軽に生活に取り入れやすいのが魅力です。
炭酸水の効果については、過去に井戸ポンプ情報局でも取り上げていますのでそちらもご覧ください。(人気の炭酸水の効果とオススメの飲み方!)

まとめ

天然の炭酸水が出る貴重な井戸についてご紹介しました。
湧き水のように炭酸水が自然に湧き出る井戸があることに驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ただし、限りある自然の資源を守るためにも、現地を訪れた際は適度な量を汲み取るように心がけましょう。また、ボトル販売されている商品を試してみるのもオススメです。

天然炭酸水は、通常の炭酸水に比べて微炭酸で飲みやすいので、ぜひ美容や健康のために生活に取り入れてみてくださいね。