近年、取り入れる家庭が増えて身近になってきたウォーターサーバーですが、ウォーターサーバーの水には「天然水」「RO水」という2種類が存在しています。
これまで「天然水」は聞いたことがあっても、「RO水」はあまり聞いたことがなく、馴染みがない方も多いのではないのでしょうか?

そこで今回は天然水とRO水の違いや特徴を解説していきます。
どちらの水を選ぶのかは目的によって変わってくるので、選ぶ際の参考にしてみて下さい。

「天然水」と「RO水」の違いと特徴

まず、2種類の大きな違いは「成分」と「価格」です。

天然水がミネラルなど自然の成分が入っている水なのに対して、RO水はしっかりとろ過された純粋な水になります。
それぞれ飲用水にするために、殺菌や除菌などの処理が行われるのは同じですが、過程や方法が異なります。
価格は天然水の方が高く、RO水の方が安く手に入ります。

天然水とその特徴

天然水はペットボトルで市販されているので、ウォーターサーバー以外でも飲む機会が多く、「ナチュラルウォーター」とも呼ばれています。

天然水は、一般的に特定の水源から採水された地下水で、採水された水は沈殿、ろ過、加熱殺菌以外の処理を行わないものとされていて、自然から採取したそのままの水ではなく、きちんとろ過や加熱殺菌がされているため、安心して飲むことができます。

含まれる成分や含有量は採水地によってミネラル(カルシウム、マグネシウム、カリウム、バナジウムなど)をはじめとした、亜鉛、シリカなどが異なり、味にも違いが出ます。

RO水とその特徴

RO水は、冒頭でも述べたように普段はあまり聞くことがなく、馴染みがない方も多いかと思いますが、ウォーターサーバーの水としては有名で、水道水や天然水を「RO膜とよばれる逆浸透膜を使ったろ過システムで微細な不純物を取り除いた水」のことを指します。

このRO膜はNASAでも採用されている最先端技術を駆使した0.0001ミクロンの超微細な特殊フィルターが使われていて、RO膜を通すと一般的な浄水器などでは取り除けない不純物が除去されてクリアな水が完成し、これを「ピュアウォーター」と呼びます。

このピュアウォーターは、不純物と共にミネラルなどの成分も除去されるため、ほとんど味を感じません。
飲みやすくするためや、栄養のために後からミネラルを添加することもありますが、天然水と違い、人工的に作られた水なので「デザインウォーター」と呼ばれます。

RO膜を通せば、水道水でもピュアウォーターになるため、天然水と違って原水の規定がありません。
天然水よりも安価で手に入るのはそれが理由です。

天然水のメリットとデメリット

メリット1:天然のミネラルや成分を摂取できる

上述したように、天然水にはミネラルのほか、さまざまな天然成分が豊富に含まれています。
特にミネラルは栄養だけでなく、含有量で水の味も変わります。
天然水を毎日飲むことで、サプリメントなどに頼らずに日常的に必要なミネラルを摂取することができます。

メリット2:さまざまな味を楽しめる

天然水のミネラル含有量は水を採取する地域によって大きく異なるため、味にも違いが出ます。
自身の好みの味の水を選んで飲むことが可能です。

デメリット:味が合わないことがある

天然水は、前述したように採水地によって味が異なるため、どうしても口に合わないことがあります。
その場合は、採水地が異なる天然水を探して選んで下さい。

RO水のメリットとデメリット

メリット1:安全性が高い

RO水の最大のメリットは、安全性が高いことです。
不純物をほぼ通さないフィルターでろ過されているため、医療現場にも採用されているくらい安全性が高いです。

メリット2:赤ちゃんにあげるのに良い

赤ちゃんにあげるミルクや離乳食などに使う水は、ミネラルが含まれない水が良いとされています。
その理由は、ミネラルが多く含まれる水は未発達である赤ちゃんの胃や腸の内臓に負担がかかるためです。

RO水はミネラルがフィルターで除菌されているため、赤ちゃんのミルクや離乳食に使う場合はRO水を選ぶと良いでしょう。
ただ、RO水でもろ過後にミネラルを添加している種類があるので、RO水を選ぶ際にも確認してください。

メリット3:値段が安い

RO水は天然水よりも採水のコストが低いため、天然水よりも安価で手に入ります。
また人工的ですが、あとからミネラルが添加されている水であればミネラルを摂取する事は可能です。

デメリット:ミネラルが添加されていないと栄養や味が劣る

ミネラルが豊富な天然水に比べると栄養分が減り、味も落ちる傾向にあります。
また、あとからミネラルが添加されている水であっても、天然水の味を好む方がいたり、人工的であるというマイナスのイメージを持っていたりする方も。
そして、使用されている水が水道水である場合もあり得ます。
RO膜では、純水に近い状態にろ過できるため、水道水からもRO水が作ることができるのです。
そのため、味わいのある美味しいお水が飲みたかったり、天然のミネラルを摂取したかったりする場合は天然水がおすすめです。

それぞれの特徴を把握してご自身に合った水を選ぼう!

それぞれの特徴を把握してご自身に合った水を選ぼう
天然水とRO水には、味や含有物などさまざまな違いや特徴がありますが、一概にどちらが良いというものではなく、人によって重視するポイントが異なるので、ご自身に合った方を選ぶのが良いでしょう。

同じ天然水でも採水地によって味やのど越しが違うので、天然水を飲み比べてみるのも一つの楽しみ方でもあります。
ぜひ両者の特徴をしっかり把握し、目的にあった水を選んで下さいね!