近年、井戸は生活用水としての利用だけでなく、災害時のライフラインとしても注目を集めています。
そのため、放置していた井戸を使えるよう整備しなおす方や、新しく井戸を設置する方も増えています。

今回は、新しく井戸を設置しようと考えている方のために、井戸を掘り始める前に確認すべきポイントについて解説いたします。

井戸の設置を業者に頼んだときにかかる費用

まずは井戸の設置を業者に頼んだ場合、どのくらいの費用がかかるのか確認しておきましょう。

井戸を掘るために必要な費用は、掘る深さや使用する材料によって異なりますが、一般的な家庭用井戸の設置を業者に依頼する場合は数十万円~百万円ほどかかります。
新しく井戸を設置するときは、こうしたコスト面を考えて信頼できる業者によく相談し、詳細な見積もりを依頼することが大切です。

DIYで井戸を設置するという選択も

井戸の設置にかかる費用を抑える為に、DIYで掘ってみたいと考えている方もいらっしゃるかもしれません。

井戸というと、深く掘った穴に水が湧いている「掘り抜き井戸」を想像される方が多いかもしれませんが、DIYで設置するのは困難です。
DIYで井戸を掘るのであれば、表面に小さな穴が開いたパイプを地中に打ち込み、そこからそのまま水を吸い上げる仕組みの「打ち抜き井戸」をオススメします。
打ち抜き井戸は狭い場所でも設置でき、短い施工時間で井戸を掘ることが可能です。

DIYで井戸を掘り始める前に

DIYで井戸を掘り始める前に
井戸をDIYで設置する場合、まずは掘ろうとしている土地から使用できる水が出るかどうか地下水脈を調べて確認する事が大切です。

地下水脈を調べるには次のような方法があります。

自治体の下水道管理部門で確認する

市区役所の下水道管理部門に足を運び、近隣の井戸設置状況を確認しましょう。
地域によっては使える水が出にくく、井戸の設置が少ない場合があります。

ボーリング調査のデータを調べる

ボーリング調査とは土地の地盤を調べる調査の1つです。
主に建物を建てる前に地盤の強度などを調べて、土地に合わせた対策を取るために調査します。
井戸の場合は、どれだけ深く掘れば地下水が出るかなどを調べるために行ないます。

近隣の井戸掘り業者に問い合わせる

井戸掘り業者が近隣にある場合は問い合わせてみるのもよいでしょう。
井戸の設置状況やアドバイスなど、DIYで行なう前に確実な情報を専門家から手に入れることができます。

自分に合った方法を選ぼう

井戸の設置は、土地の状況によってDIYで行なう事が難しい場合もあります。
しかし、事前に確認しておくことで、掘っている途中で中止せざるを得なくなってしまったというケースを避けられますので、必ず調べておきましょう。

また、費用はかかりますが業者に井戸の設置を依頼すれば、事前調査や掘っている最中のトラブルなどの対応を行なってくれるというメリットがあります。
井戸の設置をDIYで行なうか、業者に依頼するかご自分に合った方法を選びましょう。

井戸を設置する前に確認すべきポイントについてご紹介いたしました。
ぜひ参考にして井戸を設置し、災害が起こった時に水に困ることがないよう備えておきましょう。