近年、防災対策などで改めて注目を集めている井戸ですが、実用的に使われるもの以外でも観光地として多くの人々が足を運ぶ井戸があります。
そのなかでも、「黄金(こがね)の水」が湧き出るといわれている井戸が東京都にあることをご存じでしょうか?

今回は、黄金(こがね)の水が湧き出るとして人々から親しまれている、「六地蔵のめぐみ黄金の水」についてご紹介いたします。

黄金(こがね)の水が湧き出る井戸はどこにある?

黄金(こがね)の水が湧き出るといわれている井戸は、「こがね」という名前を聞いてピンときた方もいるかもしれませんが、東京都の小金井市にあります。
小金井市は緑豊かな公園が多く、水が豊富な地域として知られており、今でも市内のあちこちに井戸や湧き水の池などがあります。

そんな緑と水に恵まれた街、小金井市で「黄金(こがね)の水」が湧き出るとして親しまれている井戸は、JR武蔵小金井駅から徒歩4分ほどの場所にある「六地蔵」の敷地内にあります。この井戸は、深さ約100mの深井戸で小金井市中央商店街協同組合によって街の活性化のために2004年に作られました。

そして、2006年からは一般の人々へ井戸水が提供されるようになり、井戸の名前を公募して「六地蔵のめぐみ黄金の水」と名付けられました。

黄金(こがね)の水はどんな水?

「六地蔵のめぐみ黄金の水」に湧き出ている水は、本当に黄金色の水が出てくるというわけではありませんが、その味は「癖がなく、まろやかでおいしい!」と評判です。

「黄金(こがね)の水」のおいしさの秘密はその成分にあります。水の「硬度」は中硬水に当たるとされており、軟水の地域が多い日本では、天然の中硬水は珍しい水なのです。
「硬度」とは、1リットルの水に溶け込んでいるミネラル分の量を数値で表しています。1リットル中に含まれている成分の量が100mg/L未満のものを軟水、100mg/L以上300mg/L未満のものを中硬水、300mg/L以上含むものを硬水とそれぞれ分類され、硬度によって口当たりなども変化します。

また、中硬水は、浸透力と抽出力が高い水といわれており、素材の味を引き出す水として料理を作ったりコーヒーを淹れるのに適しています。

会員登録して黄金(こがね)の水を手に入れよう!

「六地蔵のめぐみ黄金の水」は一般の人々へ開放されている井戸水ですが、会員制となっています。

井戸を自由に使うためには、まずは井戸の近くにある「菊屋文具店」または「かごや書店」で登録料500円を払って会員登録します。会員になると水の蛇口を開ける鍵が受け取れ、8:00~20:00のあいだ、この鍵を使って「黄金(こがね)の水」を自由に手に入れられるようになります。

また、「会員になる前にまずは試飲してみたい!」という方は、プッシュ付きの試飲用蛇口でコップ一杯程度飲むこともできますのでぜひ試してみてください。

まとめ

まとめ
「黄金(こがね)の水」が湧き出るとして人々から親しまれている井戸、「六地蔵のめぐみ黄金の水」についてご紹介いたしました。「黄金(こがね)の水」は食べもののおいしさを引き出し、ミネラルも豊富ですので、まさに「黄金」と呼ぶのにふさわしい水といえそうです。

小金井市では、この「黄金(こがね)の水」を使用しているレストランやカフェ、スイーツショップやパン屋さんが数多くあります。
「黄金(こがね)の水」を使用している店には、目印としてお地蔵さんのイラストが掲げられており、おいしい水で淹れたコーヒーや料理が楽しめますので機会があったらぜひ足を運んでみてくださいね。