人体にとって、水は欠かせないものです。積極的に摂取することで体内の循環を良くできる一方で、「水太りが気になる…」という方も多いのではないでしょうか?
一体なぜ、カロリーがない水を飲むだけで太ってしまうのでしょうか。

今回は、水太りの基礎知識や対処法をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

水太りとは?

水太りとは、本来であれば体外へと排出されるはずの水が体内に留まり、蓄積してしまう状態を指します。
体内の水分量が上昇すれば、当然体重は増えるでしょう。
特に下半身に「むくみ」という形で現れやすく、その状態が慢性化すれば、見た目にも変化が生じてしまいます。
西洋医学に水太りという概念はありませんが、東洋医学においては広く知られた症状です。

水太りの主な原因としては、血流の滞りのほか、水分や塩分の摂り過ぎなどが挙げられるでしょう。
血流が滞り体内の巡りが悪くなれば、本来排出されるべき余分な水分が、体内に残ってしまいます。
全身の筋肉量が少ない人や、一日中座って仕事をしている人、冷え性で悩んでいる人は特に注意が必要です。

また体内の巡りに問題はなくても、そもそも水分を摂り過ぎていれば、排出スピードが追い付かなくなってしまいます。
日常的に塩分が多い食事を好んでいると、体内の塩分濃度を下げるために多くの水分が必要となり、水太りやむくみの原因になりやすいでしょう。

このほかにも、ホルモンバランスの乱れや薬の副作用が原因で水太りしてしまうケースもあります。
「妊娠中である」「何らかの医薬品を日常的に服薬している」という場合は、かかりつけ医に相談してみるのもおすすめです。

水太りの解消方法とは?

水太りは、脂肪が付いて体重や体型に変化が生じているわけではありません。
「太る」という表現が使われているものの、一般的なダイエットとは異なる方法でアプローチする必要があるでしょう。
一方で、ポイントを押さえて対策できれば、素早くすっきり解消できる可能性も。
ぜひ意識してみてください。

水太りを解消するためにもっとも重要なのは、体内の巡りを良くして、余分な水分の排出をサポートすることです。
3つの解消方法を具体的に紹介するので、自分に合った対策を取り入れてみてください。

1.適度な運動を取り入れる

水太り対策に非常に効果的なのが、適度な運動です。
身体を動かすことで血流が良くなり、代謝も活性化させられるでしょう。
特に下半身の運動を取り入れると、スタイルアップを目指せます。

水太り対策の運動は、それほど激しいものでなくても大丈夫です。
ウォーキングや軽いジョギング、ヨガにストレッチなど、「心地いいな」と思える程度のメニューでも十分に効果を期待できるでしょう。
身体を動かす習慣が身に付けば、全身の筋肉量も自然とアップします。
すると、何もしなくても体内の巡りが良くなるため、水太り予防にも効果的です。

2.食生活の見直しをする

水太りで悩む人の中には、日々の食生活になんらかの問題を抱えているケースも少なくありません。
一度見直してみるのもおすすめです。
成人が1日に摂取するべき水分量は、2リットル程度だといわれています。
激しい運動をしたり、特に汗をかいたりする場合には、適正量をプラスしてください。
自身の生活習慣を踏まえて、飲み過ぎていないかどうか確認してみましょう。

さらに、塩分過多になっていないかどうかの確認も必須です。
食事に含まれる塩分の量をできる限り減らしつつ、ぜひ積極的にカリウムを摂取してみてください。
ナトリウムの排出をサポートし、水太りやむくみを解消する効果が期待できます。
ちなみに、カリウムを多く含む食材としては、海藻類や果実類などが挙げられます。
積極的に摂取しましょう。

3.入浴時には湯船に浸かる

忙しいときには、ついシャワーで済ませがちですが、水太り対策にはしっかりと湯船に浸かって身体を温めるのがおすすめです。
身体を芯から温めて代謝をアップさせ、身体の巡りを良くしましょう。
半身浴や足浴をするのもおすすめです。疲労回復効果やリラックス効果が期待できます。

水太りの予防は正しい方法で

水太りで悩んでいる方の中には、「これ以上太りたくないから、摂取する水分量をできるだけ減らそう」と考える方もいるのではないでしょうか。
しかしながら、こちらは誤った対策方法です。
水は人間が生きていくために欠かせないもの。水分摂取量を過度に減らせば、より深刻な影響を及ぼしてしまう恐れもあります。
だからこそ、水太り予防は正しい方法で実践することが大切です。

水太りを防ぐためには、一度に大量に飲むよりも、タイミングを意識してこまめに飲むのがおすすめです。
身体が乾いているときや、水分が失われやすいタイミングを意識して、200~250ミリリットルずつ摂取しましょう。
例えば、朝起きた直後や入浴前後、食事やおやつと合わせてコップ1杯の水を飲んでみてください。
身体を冷やさないためにも、常温の水がおすすめです。

人間の身体が一度に吸収できる水の量には限りがあります。
1日に8~10回程度に分けて必要量を摂取することで、体内に余分な水分が溜まるのを防いでくれるでしょう。

水太りの仕組みを知って正しい対処&予防を

水太りは、排出されないまま体内に残ってしまった余分な水分が原因で引き起こされるもの。
「もしかして…」と思ったら、ぜひ自分に合った方法で対処してみてください。
安易に水分摂取量を減らすのではなく、運動や食事の見直しで体内の巡りを整えることで、健康美を手に入れましょう。