1年中楽しめる、コーヒーと紅茶。
おいしいコーヒーや紅茶がいつでも飲めるように、コーヒー豆や茶葉、使用器具にこだわっているという方も多いのではないのでしょうか?

しかし、おいしさをさらに引き出すためには「水の硬度」も重要なことをご存知でしょうか?

今回は、コーヒーや紅茶には硬水と軟水どちらが適しているのか調べてみました。

硬水と軟水の違いとは?

まずは、水の硬度についてご紹介いたします。

水にはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が含まれています。
これらのミネラル分がどの程度入っているかで、水は軟水と硬水に分けられるのです。

水1リットル当たりに含まれているカルシウムとマグネシウムの量を表わした数値を「硬度」といい、WHO(世界保健機関)の基準では硬度120mg/L以下が「軟水」、硬度120mg/L以上が「硬水」と定められています。

水の硬度は国や地域によって異なりますが、日本の水道水は軟水がほとんどです。

硬水と軟水については井戸ポンプ情報局で、過去にも取り上げていますのでそちらもご覧ください。(意外と知らない硬水と軟水の違いとは?)

コーヒーに適している水の硬度は?

軟水と硬水はそれぞれどのようにコーヒーの味に影響しているのか、さらに軟水と硬水どちらの水がコーヒーに適しているのかをご紹介いたします。

軟水でいれたコーヒー

マイルドで口当たりのいいコーヒーがお好きな方は、軟水がオススメです。
コーヒーの成分は、水に含まれているミネラル分に反応し味や香りを変化させる性質を持っています。
そのため、ミネラル分が少ない軟水は味への影響が少なく、酸味を際立たせるため苦味が薄まり、マイルドなコーヒーができあがります。

硬水でいれたコーヒー

コーヒーの本場、ヨーロッパ風の味を楽しむには硬水がオススメです。
コーヒーの成分が硬水に多く含まれているミネラル分に反応し、コーヒーが持つ苦味や焙煎の香りを強く引き出します。
ヨーロッパの多くの国では硬水が主流ですので、現地の人々に親しまれているような本格的なコーヒーの味を楽しめます。

コーヒーの場合は、軟水と硬水のどちらが適しているかは好みによって変わりそうですね。
ぜひ両方お試しのうえ、自分のお気に入りの味を探してみてくださいね。

紅茶に適している水の硬度は?

次は軟水と硬水、一般的な紅茶にはどちらの水が適しているかご紹介していきたいと思います。

軟水でいれた紅茶

一般的な紅茶は、軟水でいれるのが適しているといわれています。
紅茶の茶葉に含まれている「タンニン」という成分は、水のミネラル分による影響を受けやすく、味や香りも変化します。
ミネラル分が少ない軟水は、紅茶が持つ旨味や香りを引き立たせ、さらに透明で綺麗な色の紅茶をいれることができます。

硬水でいれた紅茶

一方で、ミネラル分を多く含んでいる硬水で紅茶をいれると、紅茶の渋味がなくなり本来の風味や香りを弱めてしまいます。
紅茶独特の渋味が苦手という方は、あえて硬水でいれて楽しむのもよいかもしれませんね。

ちなみに紅茶の本場イギリスでは、地域によって水の硬度が異なるため、それぞれの水に適した紅茶が販売されています。
よくイギリスで買った紅茶を、日本に持ち帰って飲むとおいしくないといわれていますが、原因は硬水用の紅茶を日本の軟水でいれてしまっているためだと言われています。

このように茶葉によって適している水が変わることもありますので、さらにこだわりたい人は、紅茶の専門店などで相談してみてもいいかもしれません。

コーヒーと紅茶を浄軟水器でさらにおいしくしよう!


コーヒーや紅茶は水道水でも十分おいしく飲めますが、さらにもう一工夫するとさらにおいしくいれることが出来ることをご存知でしょうか?
その工夫とは水道水を浄軟水器に通してから使うことです。

浄軟水器を通すことによって塩素によるカルキ臭を取り除き、より軟らかくなった水でコーヒーや紅茶をいれることができます。
この一手間で、水道水よりもさらに味や香りを引き立たせおいしくいれることができます。

また、昨今では日本全国でチェーン展開をしているコーヒーショップでは地域ごとの水の硬度を考慮して、どこで飲んでも同じ味が楽しめるように全店舗で浄軟水器を導入している企業もあるそうです。

コーヒーや紅茶をおいしく飲むために、コーヒー豆やティーバッグなどのほかに水の硬度も大切ということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

コーヒーや紅茶は、さまざまな方法やこだわりでおいしくできますが、ぜひ水の硬度にもこだわってみてください。