水分を摂らないと身体に様々なトラブルを引き起こしますが、水をきちんと飲む習慣をつけることで例えば肌の潤いを保つ、ミネラルを補う、老化を防ぐ、血液をサラサラにする、老廃物を排出する効果などが得られ、健康維持にはもちろん美容やダイエットにも欠かせません。

そこで今回は、健康や美容への効果を上げる水の摂取方法や、主な水の種類についてご紹介します。

水を飲むことで得られる健康効果

肌の潤いを保つ

人間の体内には、新生児で約75%、成人で約60~65%もの水分が含まれています。
赤ちゃんの肌を見ただけで、なめらかでしなやかな肌であることがわかりますが、これは皮膚細胞の水分保持能力が高いためです。

ミネラルを補う

市販のミネラルウォーターや水道水には、「ナトリウム」「マグネシウム」「カルシウム」「カリウム」などのミネラルが含まれています。
また、必須ミネラルである「鉄」「亜鉛」を含む天然水も販売されています。
ミネラルは、自律神経の乱れや中性脂肪を抑え、便秘を予防する効果があるほか、肌の保湿や骨・髪・爪に必要なコラーゲンの生成を助ける働きもあるため、水を飲むことでこれらの成分を摂取することができ、美肌効果も期待できます。

老化を防ぐ

水分を取り込み、体内の毒素を排出することで新陳代謝が活発になり、シミやシワなど肌荒れの原因の一つである老化角質を除去することができます。
これにより、エイジングサインが気になる肌も徐々に改善されていきます。

血液をサラサラにする

血液は、血管を通じて酸素や栄養、ホルモンなどを体の隅々まで運ぶ重要な役割を担っていると同時に、代謝などで出てきた不要な成分や老廃物などを運び出し、排泄するという働きも持っています。
体内の水分量が減ると血液がドロドロになって栄養を行き渡らせる働きや老廃物を運び出す働きが弱くなり、命にかかわる病気になることもあります。

老廃物を排出する

老廃物が体内にたまると、むくみや肌荒れの原因になります。
体内の血液はすべて全身を巡る過程で必ず腎臓を通過するため、腎臓は水と一緒になって老廃物を排出しており、老廃物が体内に蓄積されると肌への悪影響はもちろん、こちらも命にかかわる事態に陥る可能性があります。
全身の血液循環をスムーズにし、腎臓に負担をかけずに体内の老廃物をきちんと排出するためには、十分な水分補給が大切なのです。

健康と美容に効果的とされる水の摂取方法

1日の摂取量

食事や運動量にもよりますが、一般的には体重1kgあたり約40mlの水が必要とされています。
例えば、体重50kgの人の場合は、約2リットルの水を摂取するようにしましょう。

理想的なタイミング

30分おきにこまめに一口飲むのが理想的で、朝起きてすぐに水を飲むのもおすすめです。
血行が良くなり、全身の機能が活性化されるほか、胃腸が刺激され、便秘の解消にもつながります。
また、入浴後にも忘れずに水を飲むようにしましょう。

最適な水の温度

冷たい水を飲み続けると内臓が冷えて代謝が悪くなり、むくみの原因になるため体内の温度に近い37〜40℃が適温です。
冬場は常温の水でも冷たく感じることがあるため、より温かい温度の水を飲むことをおすすめします。

主な水の種類と特徴

水道水

水道水は、国が定めた安全基準に従って供給することが義務付けられており、国によって管理されています。
湖や川、貯水池などから取水されて浄水場で消毒・ろ過し、各家庭に水が供給される前に塩素などで消毒することで飲んでも安全な水になります。

天然水

地下水を水源とし、沈殿、ろ過、加熱殺菌以外の物理的・化学的処理を施していない水を「天然水」と呼び、大自然の中で長い年月をかけて何層もの地層でろ過されたきれいな水です。
季節や天候に左右されず、年間を通じて水質が安定しているのが特徴で日本には数百種類以上の天然水があり、産地や製法によって含まれる成分が違うためそれぞれ味が異なります。

天然のミネラル成分を豊富に含み水道水のように塩素で消毒しないため、安全で栄養価が高いといわれています。
環境省が中心となり、日本各地に存在する清流の優れた水環境を積極的に保護するなどしています。

ミネラルウォーター

ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウォーター、ミネラルウォーター、ボトルウォーターの4種類で、それぞれ原水と処理方法が異なります。
単一の地下水源から採水した原水のみを原料とする飲料水がナチュラルウォーターです。
ナチュラルミネラルウォーターは採水地に至るまでの過程で地層中に豊富なミネラルが溶け込んだ水で、日本では基本的に加熱殺菌がされていますが、海外では殺菌などの処理をした水はナチュラルミネラルウォーターとは呼びません。
ミネラルウォーターは、ナチュラルミネラルウォーターにミネラル調整と浄化を施した水です。ボトルウォーターは上記以外の水の総称で、世界各国で概念や規格に違いがあります。
その他、炭酸水、海洋深層水、アルカリイオン水、水素水など、さまざまな種類があり、それぞれに特徴やメリットがあります。

水の種類や効果的な摂取方法を知って健康・美容に気を配ろう

水の種類や飲み方を知って健康・美容に気を配ろう
私たちにとって身近な存在である「水」ですが、水を適切に摂るだけで美容と健康に多くの効果を生み出します。
前述したように、水にもさまざまな種類があり、それぞれに違いや特徴があるので、ご自身に合ったものを飲むようにしましょう。
水をきちんと摂取して、美しい肌と健康できれいな体を手に入れて下さい。